職人から施工管理へ転職するには?経験の活かし方・資格・転職方法
建設現場で職人・現場作業員として働きながら、施工管理へのキャリアチェンジを考えている方向けに、仕事内容の違いや現場経験の活かし方、資格の考え方、転職前に整理しておきたい条件をまとめました。
この記事で分かること
- 職人と施工管理の役割・仕事内容の違い
- 職人としての現場経験が施工管理でどう活きるか
- 施工管理への転職に資格が必要かどうかの考え方
- 建設業界の人材・働き方をめぐる状況
- 転職前に整理しておきたい条件
職人・現場作業員としての現場経験と、施工管理としての実務経験は、同じ建設現場に立つ仕事であっても内容が異なります。「現場を知っている」ことと「施工管理の仕事を経験している」ことは同じ意味ではないため、転職を検討する際は、年齢だけでなく、現在の職種・経験、保有資格、希望する条件などをあわせて整理しておくことが役立ちます。
本記事では基本的な違いや考え方を整理したうえで、記事の後半で8問の診断から、条件に合う可能性がある転職サービスの候補を確認する方法をご案内します。
職人と施工管理の仕事内容の違い
職人・現場作業員は、担当する工種(型枠、鉄筋、内装など)の施工そのものを担う立場です。一方、施工管理は工程管理・安全管理・品質管理や、発注者・協力会社など関係者との調整を含めて現場全体を管理する立場とされています。
ただし、この役割分担は会社や現場、職種によって幅があります。小規模な現場では施工管理担当者が実作業に近い部分まで関わることもあれば、大規模な現場では管理業務がより専門的に分かれていることもあります。「職人は現場作業のみ」「施工管理は管理業務のみ」と一律に断定できるものではない点にはご注意ください。
職人経験は施工管理でどう活かせる?
職人・現場作業員としての経験は、施工管理の仕事に役立つ場面があるとされています。例えば次のような点です。
- 現場の作業の流れや段取りへの理解
- 作業者との実務的なコミュニケーション
- 現場で注意すべき安全上のポイントへの理解
- 施工手順や納まりに関する実務的な感覚
一方で、これらの経験があるからといって「施工管理の仕事が簡単になる」「必ず有利になる」と言い切れるものではありません。施工管理には、工程調整や書類作成、関係者間の調整など、現場作業とは異なる知識・スキルも求められます。現場経験は活かせる要素の一つとして捉えたうえで、あわせて必要な知識を確認しておくことが重要です。
施工管理への転職に資格は必要?
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」の「建築施工管理技術者」のページでは、この仕事に就くにあたって特定の学歴や資格が必須とはされていない一方、建築に関する知識、施工管理に関連する法令の知識、労働安全衛生に関する知識、現場で作業員を指揮・統率する力などが必要とされる、という趣旨の説明がされています。
また、関連する資格として施工管理技士等が存在することも紹介されています。資格の有無は転職先の選択肢や任される業務の範囲に影響する場合があるため、「資格がなければ応募できない」わけではない一方、「資格がなくても誰でもすぐになれる」という単純な話でもありません。自分の現在の資格状況を踏まえて、必要な知識・資格をどう補っていくかを整理しておくことをおすすめします。
建設業を取り巻く人材・働き方の状況
国土交通省が公表している資料によると、建設技能者においては60歳以上の割合が全体の約4分の1、29歳以下の割合が約12%とされており、担い手の確保、処遇改善、働き方改革、生産性向上が業界全体の政策課題として挙げられています。この数値は「建設技能者」全体に関する統計であり、施工管理技術者に限った年齢構成を示すものではない点にご注意ください。
また、建設業では2024年4月から罰則付きの時間外労働の上限規制が適用されており、時間外労働は原則として月45時間・年360時間までとされています。ただし、制度が適用されたという事実はあっても、これによって現場の働き方が一律に変わったと言い切れるものではなく、実際の労働時間や休日の状況は企業・現場によって異なります。転職を検討する際は、応募先ごとの実際の働き方について確認することをおすすめします。
職人から施工管理へ転職する前に整理したい条件
転職サービスを利用する前に、次のような条件を自分の中で整理しておくと、比較・検討がしやすくなります。
- 年齢
- 現在の職種・工種
- 施工管理経験の有無
- 保有資格
- 希望する仕事内容
- 給与と働き方のどちらを優先するか
- 勤務地
- 転職時期
これらの項目は、後述する8問の診断で確認する内容とほぼ対応しています。あらかじめ整理しておくと、診断への回答もスムーズになります。
特に年齢については、「何歳まで転職できるか」だけで判断せず、経験や資格とあわせて考えることが大切です。詳しくは施工管理の転職は何歳まで?20代・30代・40代・50代で考える転職のポイントで解説しています。
転職サービスを選ぶときの注意点
建設業界向けの転職サービスは複数存在し、対象となる年齢層や経験、対応エリア等がサービスによって異なる場合があります。選ぶ際は、以下のような点を確認することをおすすめします。
- サービスごとに対象年齢や対象経験等の条件が異なる場合がある
- 求人数の多さだけでサービスを決めない
- 自分の経歴と希望条件を整理したうえで比較する
- 複数のサービスを併用する場合も、それぞれの利用条件・支援内容を確認する
本サイトで比較対象としているサービスの中には、職人から施工管理エージェントのように職人・現場作業員から施工管理への転職を対象としたサービスや、RSG建設転職のように建設業界を幅広く対象とするサービスが含まれています。どのサービスが合うかは利用者の状況によって異なるため、特定のサービスを一律に「一番おすすめ」とはしていません。比較対象の全体はサービス一覧でご確認いただけます。
自分の条件から転職サービス候補を確認する
年齢、現在の職種、施工管理経験、保有資格、希望条件などをもとに、本サイトで比較しているサービスの利用条件との適合度を確認できる診断をご用意しています。
年齢・現在の職種・施工管理経験・資格・希望条件などから、掲載サービスの利用条件と適合度を確認できます。
8問で転職サービス候補を確認する診断の所要時間の目安は約60秒で、条件に合う可能性があるサービスを最大3件ご案内します。診断結果は転職を保証するものではなく、比較・検討のための参考情報としてご利用ください。
施工管理としてのキャリア全体の選択肢について詳しくは、施工管理から転職するときの選択肢もあわせてご覧ください。
参考資料
- 厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「建築施工管理技術者」
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/21 - 国土交通省「建設業の人材確保・育成に向けた取組」等(建設技能者の年齢構成、担い手確保・処遇改善・働き方改革・生産性向上に関する資料を含む)
https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00331.html - 国土交通省「建設業における時間外労働の上限規制」(2024年4月に適用された罰則付き上限規制に関する資料)
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/totikensangyo_const_tk1_000190.html